選手にはそれぞれ「得意な練習」と「苦手な練習」があると思います。
また、「スピードを磨いた方が良い選手」や「持久力を磨いた方が良い選手」もいます。
ここではスピードと持久力を育成する際の考え方やポイントを紹介します。
スピード&持久力対応表
以下の手順で自分の現状や特性を把握し、練習の方向性を探りましょう。
- 表から各種目の列ごとに自己ベストに近い値を探す。
- 上に行くほどその種目における能力が優れている。
- バランスが悪い場合は、苦手な種目の強化に取り組む。
対応表①(中距離用)
まずは、この表でスピードと持久力のバランスを確認しましょう。
400m | 800m | 1500m |
46 | 1:41 | 3:28 |
48 | 1:46 | 3:37 |
50 | 1:50 | 3:46 |
52 | 1:54 | 3:55 |
54 | 1:59 | 4:04 |
56 | 2:03 | 4:13 |
58 | 2:08 | 4:22 |
60 | 2:12 | 4:31 |
62 | 2:16 | 4:40 |
64 | 2:21 | 4:49 |
66 | 2:25 | 4:58 |
68 | 2:30 | 5:07 |
70 | 2:34 | 5:16 |
72 | 2:38 | 5:25 |
74 | 2:43 | 5:34 |
76 | 2:47 | 5:43 |
78 | 2:52 | 5:52 |
80 | 2:56 | 6:00 |
82 | 3:00 | 6:10 |
84 | 3:05 | 6:19 |
86 | 3:10 | 6:28 |
88 | 3:14 | 6:37 |
90 | 3:18 | 6:46 |
対応表②(長距離用)
持久力の土台づくりの際は、こちらを参考にして下さい。
1500m | 3000m | 5000m | 10000m |
3:45 | 8:00 | 14:00 | 29:00 |
3:53 | 8:20 | 14:30 | 30:10 |
4:02 | 8:40 | 15:00 | 31:10 |
4:12 | 9:00 | 15:30 | 32:10 |
4:18 | 9:15 | 16:00 | 33:10 |
4:26 | 9:30 | 16:30 | 34:15 |
4:34 | 9:45 | 17:00 | 35:15 |
4:43 | 10:00 | 17:30 | 36:15 |
4:51 | 10:25 | 18:00 | 37:15 |
5:00 | 10:40 | 18:30 | 38:20 |
5:10 | 11:00 | 19:00 | 39:20 |
5:17 | 11:20 | 19:30 | 40:20 |
5:25 | 11:35 | 20:00 | 41:20 |
5:40 | 12:10 | 21:00 | 43:30 |
6:00 | 12:50 | 22:00 | 45:40 |
6:15 | 13:20 | 23:00 | 47:50 |
タイプ別アドバイス
右下がり(スピード)タイプ
経験が浅いランナーにありがちなタイプです。持久力の向上に力を注いでみましょう。
右上がり(持久力)タイプ
ベテランやマラソンランナーにあるタイプです。スピード強化も必要になります。
水平(バランス)タイプ
バランスがよいタイプです。スピード強化から持久力への移行が一般的です。
ギザギザ(アンバランス)タイプ
特定の種目のみ突出して良いまたは悪いタイプです。満遍なく苦手種目にも取り組みましょう。
大抵の場合、特定の種目に力を注ぎ、他の種目が疎かになっていることが原因です。
注意事項
現状把握と練習継続サイクル
まずは自分の現状を把握することで、今後の練習の方向性を探っていきましょう。
練習の成果を実感するためには、最低でも3ヶ月以上は練習を継続しましょう。
その後、自己記録を計測し、再度自分のタイプを診断するというサイクルが重要です。
自分の特性を理解する
苦手分野に取り組んでも記録が向上しない場合は、得意分野に取り組んでみましょう。
選手にはそれぞれ持って生まれた特性もあるため、それを探っていくことも重要です。
あくまで上記のアドバイスは一般論ですので、参考にする程度で良いです。
参考文献
ダニエルズのランニング・フォーミュラ第3版 [ ジャック・T.ダニエルズ ]
実践例
① 長距離が苦手な中距離選手
冬季練習として3〜4ヶ月程度、苦手な長距離種目に取り組んだ。
結果としては、長距離種目の記録はあまり向上しなかった。 → 失敗??
春先からスピード練習を再開したところ中距離種目の記録が大幅に向上した。 → 成功!
また、中距離種目の向上の後に、短距離種目や長距離種目も記録が向上した。
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