No.255 1500mメニュー

エキスパート

1500mメニューは、1500mの選手やスピード持久力を育成したい選手を対象としています。

【No.251 初級メニュー】をクリアした人であれば、以下のメニューに挑戦可能です。

また、【No.252 中級メニュー】と比較して見るとメニュー構成に対する理解が深まります。

メニュー構成の具体例

導入段階

まずは、以下のメニューから始めてみましょう。(週間走行距離は50km程度の場合)

50jog+WS×6 調整練習
30jog+WS×10 調整練習
40jog+WS×8 調整練習
free
30jog+WS×10 調整練習
60jog 調整練習
free

導入段階では中距離に必要な基礎体力をつけることが目的です。

週に3回、筋力トレーニング(補強運動)をおこなうようにして下さい。

jogやWSについては【No.202 調整練習】を参照してください。

基礎形成期

次は、以下のメニューに取り組みましょう。(週間走行距離は50km程度の場合)

50jog+WS×6 調整練習
200×8 Rペース
40jog+WS×8 調整練習
free
400×6 Rペース
60jog+WS×6 調整練習
free

基礎形成期では、中距離に必要なスピードをつけることが目的です。

週に何度か筋力トレーニング(補強運動)を継続すると良いです。

試合移行期

次は、以下のメニューに取り組みましょう。(週間走行距離は50km程度の場合)

50jog+WS×6 調整練習
1000×4 Iペース
1600×4+200×4 T,Rペース
free
30jog+WS×10 調整練習
60jog 調整練習
free

試合移行期では、レースのスピードや距離に慣れることが目的です。

Rペースは、基礎形成期より200mあたり1秒速く設定しましょう。

最も負荷が高い練習期間ですので、体のケアを念入りにすると良いです。

試合期

最後は、以下のメニューに取り組みましょう。(週間走行距離は50km程度の場合)

50jog+WS×6 調整練習
1600×3+200×6 T,Rペース
600×2+400×2+200×4 Rペース
free
30jog+WS×10 調整練習
60jog 調整練習
free

試合期では、レースのリハーサルをおこなうことが目的です。

インターバルのレストもいつもの1.5倍程度にした方が良いでしょう。

試合がある週は、直前のポイント練習を調整練習に変更して下さい。

注意事項

これらの練習メニューを実施するにあたっての注意事項です。

3〜4週間は、同じ強度の練習を続ける

それぞれの練習に身体が適応するのには、最低でも1ヶ月程度かかります。

練習量を増やし、運動刺激が増えると疲労が溜まりやすく、怪我のリスクも増えます。

トレーニングペース

それぞれのメニューのペース設定はVDOTを基にしたトレーニング強度でおこないましょう。

1500mのタイムからまとめてみましたので、まず以下の表を参考にしてみて下さい。

現在のタイム R(400m) I(1km) T(1km) M(1km) E(1km)
7:00 110 4:57 5:23 5:49 7:00
6:30 103 4:40 5:03 5:26 6:30
6:00 95 4:19 4:41 5:00 6:00
5:45 91 4:10 4:31 4:49 5:45
5:30 88 3:59 4:20 4:36 5:30
5:15 86 3:50 4:10 4:27 5:15
5:00 82 3:40 4:00 4:14 5:00
4:45 78 3:30 3:48 4:00 4:45
4:30 74 3:20 3:37 3:49 4:30
4:15 70 3:10 3:26 3:37 4:15
4:00 65 2:59 3:14 3:24 4:00
3:45 60 2:48 3:04 3:12 3:45

参考文献


ダニエルズのランニング・フォーミュラ第3版 [ ジャック・T.ダニエルズ ]

コメント