長距離ランナーの能力を決める三大要素
長距離ランナーの能力(持久系能力の育成)においては下記3点が重要になります。 ここでいう長距離とは、「5km~42km程度の距離のレース」① 最大酸素摂取量
最大酸素摂取量とは、一定時間にどれだけ酸素を取り込み消費でき② 乳酸性作業閾値
乳酸性作業閾値とは、運動強度を上げたときに乳酸濃度が急増する③ ランニングエコノミー
ランニングエコノミーとは、いかに無駄なく楽に走れるかというラこれらの前提として有酸素能力はもちろん、無酸素能力
三大要素を強化するためのトレーニング
それぞれの要素を強化する具体的なトレーニングとそのポイントを① 最大酸素摂取量
最大酸素摂取量を高める代表的なトレーニングは、「インターバル「呼吸をできるだけ上げ、落とさない程度に次に繋ぐ」意識をもち
② 乳酸性作業閾値
乳酸性作業閾値を高める代表的なトレーニングは、「ペース走(ビ「20分程度保てるギリギリのペースで、一定に保つ」意識をもち
③ ランニングエコノミー
ランニングエコノミーを高める代表的なトレーニングは、「坂ダッシュ」や「筋力ト「股関節を中心とした大きな筋肉を優先的に鍛える」意識をもち
長距離ランナーの練習方針は?
① エネルギー供給システムに応じた練習計画
まず、基本的な練習の内容とその割合については「エネルギー供給システムに応じた練習計画」を参考にしてください。エネルギー供給システムについて詳しく知りたい場合は、こちら↗️
② ボトルネックに応じた練習計画
まずは「自分が優先して強化すべき能力はどれなのか」つまり、ボトルネックを明確にしていくことが重要になります。
以下の練習方法を参考にして自分のボトルネックを探していきましょう。
① 400m×15のインターバル
400m×15といったインターバルにおいて最後まで設定を守れるように疾走区間とつなぎのジョグの時間を決めます。
その上で「つなぎのジョグで十分回復出来るが一本一本がきつい」場合は乳酸性作業閾値の方がが優れているため、次回の練習ではインターバルの間を長くして疾走区間のスピードを上げ、一本一本の質を高めてやる事を心がけましょう。
逆に「最初は余裕があるが、後半になると回復しなくて余裕がなくなってきつくなる」場合は最大酸素摂取量の方が優れているため、次回の練習ではインターバルの間を短くして本数を増やし、ペースを上げずに距離を伸ばす事を心がけましょう。
② 1000m×8のインターバル上記のメニューと意識することは同様ですが、上記のメニューと比較すると1回の疾走距離が長いため、より長い距離に対する適性を見ることが可能になります。 疾走区間内でも最初と途中と最後の200mが一定のペースで走れているか、無理のないフォームでリラックスした走りができているかを確認する場合はこちらのメニューの方が適していると言えます。
長距離ランナーQ&A
最大酸素摂取量が高いため前半に乳酸をどんどん生産することができるが、乳酸性作業閾値が低いため乳酸の処理が間に合わなくなり、乳酸が溜まってしまうことが後半に脚が動かなくなる一番の原因だと思われます。
おそらく「1500mまではそれなりに走れて、5000mが遅いタイプ」ではないでしょうか?
そのような場合は「質より量を重視した練習」つまり、ペース走やビルドアップ走を積極的に取り入れることで5000mから長い距離の強化に努めることが記録の向上につながるでしょう。
長距離の速い人は「「長めのジョグと流しをきちんとすれば、16分は楽に切れる」と言うことがよくありますが、それは最大酸素摂取量に比べて乳酸性作業閾値が低い事を指摘していることが多いです。
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