No.026 スプリントトレーニングを取り入れよう!(メリット、オススメ)

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あなたは「スプリントトレーニング」という言葉を知っていますか?

スプリントトレーニングは、最大スピードやランニングエコノミーの向上に最適なランニング方法になります。

  • スプリントトレーニングとは、どんな練習ですか?
  • スプリントトレーニングで、どんな力がつきますか?
  • スプリントトレーニングで、意識すると良いことはありますか?

この記事では、こんな質問にお答えしていきます。

この記事を読んでいけば、スプリントトレーニングの効果や設定、スプリントの際に意識すべきことを知ることができます。

スプリントトレーニングの具体的なメニューや目的を理解し、積極的に導入していきましょう。

スプリントトレーニングとは?

陸上競技では、100m前後の距離をショートスプリントと言うことが多いです。

スプリントトレーニングとは、このショートスプリントを速く走るためのトレーニング全般のことを指します。

つまり、100mを速く走りたい人が取り組むべきトレーニングとも言えますね!

100~200mを専門とする選手にとっては、練習の大部分がこのスプリントトレーニングであり、長距離や他の競技の選手にも必要なトレーニングです。

スプリントトレーニングの3大要素

スプリントトレーニングでは、短距離を速く走るためのスプリント能力の向上を図っていきます。

そのためには、大きく分けて3つの要素を強化することをオススメします!

スプリントトレーニングの3大要素

  1. 筋力の向上
  2. 疾走技術の習得
  3. スプリント走

これらはバランスよく強化することが重要ですが、この順に強化した方が結果にはつながりやすいです。

また、自分の課題を明確にし、その要素の改善に集中的に取り組むこともオススメですよ。

では、それぞれの要素を強化する方法を具体的に確認していきましょう!

① 筋力の向上

短い距離を速く走るためには大きな力を発揮する必要があるため、瞬発力や筋力を向上させることが必要不可欠です

速く走るためには足だけでなく、身体を支える筋肉などの様々な要素から成り立っているため、全身の筋力をバランス良く鍛える必要があります。

また、筋力トレーニングをおこなうことで筋力を発揮しやすい身体の動きなどが自然に身につき、速く走るために必要な動作を覚えていくトレーニングにもなるでしょう!

② 疾走技術の習得

瞬発力・筋力・柔軟性などの体力要素だけを強化しても、技術が伴わなければ速く走る事はできません。

体力要素と同時に、疾走技術を高めていく必要がありますが、これは短距離だけでなく長距離などの種目にも同様に言える事です。

ただがむしゃらに走るのではなく、重心移動を意識した効率の良い走りを覚えていくことから始めると良いでしょう!

③ スプリント走

スプリント走とは、実際に短い距離を走ることによって速く走れるようにしていく実践的なトレーニングのことです。

走るために必要な技術や筋力を向上させることは重要ですが、結局のところそれらが走りに繋がっていなければ意味がありません。

逆に言えば、速く走るトレーニングをすることで速く走るために必要な技術や筋力を向上させることも可能です。

 

トレーニングの基本的な考え方がわかりやすく解説されている動画ですので、参考にしてみてください。

ここからはスプリント走で意識すべき要素をについて解説していきます!

スプリント走の主な効果

スプリント走は速く走るためのトレーニングであり、取り入れる目的は主に以下の3点です。

① 瞬発系(ATP-PCr)能力の向上

スプリント走では瞬発系能力の向上を最も重視し、メニューを構成していきます。

「瞬発系」のエネルギー供給システムの強化には、8秒前後の運動が最も効果的です

30~150m程度の距離をやや長めのレストでおこなうと良いでしょう。

瞬発系(ATP-PCr)能力について詳しく知りたい場合は、以下のリンクをご参照ください。

有酸素運動と無酸素運動について詳しく知りたい場合は、こちら↗️

② 最大スピードの向上

最大疾走局面における疾走速度が高いほど,100m走のパフォーマンスが高いと言われています。

最大スピードを向上させるためには、筋力の向上と最大疾走局面におけるが走技術を強化すると良いでしょう。

そのためには加速能力の向上という視点も重要です。

100m走は「加速局面,最大疾走局面,減速局面」の3局面に分類されることが多く、「加速局面」で長く加速することがパフォーマンスの向上に繋がると言われています。

③ 疾走技術の習得

上記のような能力の開発以外にも、疾走技術の習得にも時間を割く必要があります。

「加速」「最大疾走」「減速」局面での技術はもちろんですが、スタート技術」は特に重要です。

これらは練習の中でいろいろ試し、「自分にあった型」を模索していくと良いでしょう。

スプリント走の基本メニュー

スプリント走では最大スピードに達するような距離とレストを意識しましょう。

① 150m×3×2(100m~200mRP /r=4~5',R=15’)

瞬発系を主に鍛える場合は、最大疾走速度を再現できる距離で、疾走時間の13~15倍程度がレストの目安です。

② 80m×3×2(100mRP /r=3~4',R=10’)

瞬発系の強化と「加速」から「最大疾走」局面までの技術練習を目的におこない、疾走時間の15~17倍程度がレストの目安です。

③ SD、坂D、砂浜D、スレッド走

上記のメニューに様々な負荷をかけることで、より加速局面や最大スピードの強化を図ることができます。

スプリントトトレーニングにおける走技術

走る時には特に正しい姿勢を意識する事がポイントです。

基本姿勢が崩れていると、次のステップとなる歩行動作→走動作に繋がりません。

この後紹介するスプリントドリルでもただ形だけ行うのではなく、正しい姿勢と重心の位置を意識して行う事で効果がより高くなります。

具体例

  • 自分の課題となるトレーニングは何か?
  • 適切なトレーニング量はどれくらいか?

また、スプリントトトレーニングでは各局面において異なる走技術の習得が重要になります。

以下の3つの局面に大別されることが多く、練習の際に意識して取り組むと良いでしょう。

① 加速局面(0~50m)

加速局面は、さらに1次加速(0~30m)と2次加速(30~50m)に分けられることが多いです。

1次加速では、前傾姿勢を維持し、身体が浮かないようにピッチ刻むことが重要視されます。

2次加速では、挟み込みとストライドを意識し、前方で三角形を描くような足の軌道を目指しましょう。

② 最大疾走局面(50~80m)

最大疾走速度の出現区間は,世界一流男子スプリンターで60m~80m,高校男子スプリンターで50m~60mと言われています

逆に言うと、それまでの加速局面で最大スピードに到達できることが重要になります。

また、ストライドを更に伸ばそうとしてピッチが落ちないように注意すると良いでしょう。

③ 減速局面(60~100m)

最大疾走局面を終えた60m~80m以降は、世界一流男子スプリンターでも減速します。

減速局面では、ピッチを上げていくような意識を持ち、減速を最小限にすることが重要です。

また、焦って力が入ると減速に繋がるため、最後までスムーズな動で走り抜きましょう。

参考文献

陸上スプリント必勝のコツ50

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