No.025 インターバルを取り入れよう!(種類、メリット、オススメ)

バリエーション

あなたは「インターバル」というトレーニングを知っていますか?

インターバルは、スピード持久力や有酸素能力の向上に最適なランニング方法になります。

・インターバルとは、どんな練習ですか?

・インターバルで、どんな力がつきますか?

・インターバルで、意識すると良いことはありますか

この記事では、このような質問にお答えしていきますね。

 

この記事を読んでいけば、インターバルの効果や設定、インターバルをする際に意識すべきことを知ることができます。

普段のトレーニングの中に「インターバル」を取り入れ、より高いレベルのランニングを楽しみましょう!

インターバルとは?

インターバルとは、一定の間隔を空けて速いスピードでの疾走を何度か繰り返すトレーニングです。

一般的には、疾走距離とそのペースを定め、疾走の間(インターバル)はジョギングで繋ぎます。

長距離ランナーには多用されるトレーニングのひとつであり、その解釈が多岐にわたる点も特徴です。

インターバルの種類

それでは、インターバルトレーニングの種類や特徴を確認していきましょう。

インターバルトレーニングを考えるうえでは、「距離」「時間」「ペース」を基準にして決める方法があります。

具体例
  • ショートインターバル(100m~400m)
  • ミドルインターバル(600m~1200m)
  • ロングインターバル(2000m~5000m)

このように距離を基準に決めていくことが一般的であり、「ショート」「ミドル」「ロング」に区別することが多いです。

もちろん走る距離によって疾走ペースも異なりますし、トレーニング効果も変わってきます

それぞれの目的やメリットについては後ほど解説しますが、その特徴をきちんと理解して使い分けられるようにしましょう。

また、この距離というのはあくまで目安であり、競技力に合わせてアレンジすることも重要になります。

アレンジの仕方

基本的には距離で決める方が簡単なのですが、「時間とペース」を基準にして決める方が効果的とも言われています。

その理由は、「強度=負荷×時間」という基本法則をもとに、適切な強度を設定しやすいからです。

具体例
  • ショートインターバル(10秒~90秒)
  • ミドルインターバル(2分~5分)
  • ロングインターバル(5分~20分)

このように時間を基準に決めていくメリットとして、距離を計測する必要がなく、どこでも実施できるという点もあります。

一方で、疾走ペースを把握することが難しく、感覚重視になってしまうため、適切な負荷で走れているかわかりにくいという点はデメリットになるでしょう。

インターバルの主な効果

インターバルの種類によっても得られる効果は変わってきますが、それぞれの特徴を確認しながらインターバルの主な効果を紹介していきます。

① スピード持久力の向上

中長距離やマラソンにおいて重要となるのはスピード持久力であり、スピードを持続させる力です。

インターバルトレーニングは速いスピードでの疾走を繰り返すことで、そのスピードを維持する力や感覚を育成することができます。

具体例
  • 有酸素能力(最大酸素摂取量、乳酸処理能力など)
  • 無酸素能力(瞬発系、解糖系能力の向上など)
  • ランニングフォーム(筋力、感覚など)

ここでいうスピード持久力とはこのような複数の要素から成り立っているため、鍛えたい能力をイメージしながら取り入れるとより効果的です。

基本的には目標とするペースで走り、距離や回数を徐々に増やしていくことで、そのスピードを維持できるようにしていくと良いでしょう。

② 有酸素能力の向上

ミドルインターバルやロングインターバルの場合は、有酸素能力の向上に繋がります。

インターバル走の負荷は、最大酸素摂取量に近い値で設定するのが一般的であり、最も効果的です。

つまり、自分の有酸素能力(酸素供給能力)に最大限の負荷をかけることができるのもインターバルの大きな目的になります。

具体例
  • 最大酸素摂取量の強化 → Iペースでのミドルインターバル
  • 乳酸処理能力の強化 → Tペースでのロングインターバル

このように目的に応じたインターバルを取り入れることで、幅広く有酸素能力を鍛えていくことを意識しましょう。

③ 無酸素能力の向上

FRペースやRペースでおこなうショートインターバルの場合は、無酸素能力の向上に繋がります。

インターバルトレーニングはスピードトレーニングと言われることも多いですが、最大スピードを強化する練習ではありません。 

最大スピードの強化をしたい場合はインターバルではなく、スピードトレーニングを取り入れていきましょう。

スピードトレーニングについて詳しく知りたい場合は、こちら↗️

インターバルの目安となるペース

先ほどの説明にも出てきた目安となるペースについて詳しく紹介していきます。

以下の5つのペースを参考にし、目的別に取り入れることで幅広いスピードの強化に取り組みましょう!

① FRペース

FRとはファストレペティションの頭文字で、速いレペティション並み(800mのレースペース)のペースということです。

このペースでの疾走距離は100〜400m程度がオススメで、最大スピードに近い動きを覚えることを目的におこないます。

疾走距離と繋ぎのジョギングの距離は同じ程度、時間は1:3の割合程度が良いでしょう。

このペースでの1日の疾走距離の合計は、週間走行距離の5%程度が良いとも言われています。

② Rペース

Rとはレペティションの頭文字で、レペティション並み(1500mのレースペース)のペースということです。

このペースでの疾走距離は200〜800m程度がオススメで、速いスピードを維持することを目的におこないます。

疾走距離と繋ぎのジョギングの距離は同じ程度、時間は1:2の割合程度が良いでしょう。

このペースでの1日の疾走距離の合計は、週間走行距離の5%程度が良いとも言われています。

③ Iペース

Iとはインターバルの頭文字で、インターバル(3km~5kmのレースペース)のペースということです。

このペースが一般的なインターバルのペースであり、有酸素能力の向上に最も適しています。

このペースでの疾走距離は800〜1600m程度がオススメで、最大酸素摂取量の向上を目的におこないましょう。

疾走時間が3〜5分になるような距離にアレンジすることや、呼吸が上がることも意識すべき要素になります。

疾走距離と繋ぎのジョギングの距離は3:1時間は1:1の割合程度が良いでしょう。

このペースでの1日の疾走距離の合計は、週間走行距離の8%程度が良いとも言われています。

④ Tペース

TとはThresholdの頭文字で乳酸閾値(10km~ハーフのレースペース)のペースということです。

このペースは乳酸処理能力を高めることができ、持久力の向上に適しています。

このペースでの疾走距離は1600m以上ががオススメで、乳酸処理能力の向上を目的におこないましょう。

疾走時間が5分以上になるような距離にアレンジすることや、疲労が溜まってから頑張りすぎないことも大事です。

疾走距離と繋ぎのジョギングの距離は10:1時間は5:1の割合程度が良いでしょう。

このペースでの1日の疾走距離の合計は、週間走行距離の10%程度が良いとも言われています。

⑤ ファルトレク

疾走距離やペースを定めず、感覚を重視して走るインターバルをファルトレクと言います。

一般的には時間で区切ることが多く、「1分間速く走り、1分間をジョギングで繋ぐ」というような流れを繰り返すトレーニングです

距離やペースを気にする必要がないため、不整地などでおこなうとより効果的でしょう。

インターバルの基本メニューは?

それでは、具体的なメニューをオススメ順に紹介していきますね!

これらの設定は、ある程度の競技力が高い人向けになっていますので、初心者の場合は本数を少なめにしてレストを長めに取るようにしてください。

① 200×10(Rペース)

速めのスピードを身体に覚えさせていくことを意識したメニューになります。

速いペースで走るためには短い距離でレストを長めにする方が良いです。

ランニングエコノミーや乳酸耐性を高める目的で取り入れていきましょう。

② 1000×5(Iペース)

速めのスピードを維持する能力を高めていくことを意識したメニューになります。

速めのペースを維持することと呼吸が下がりすぎないことを意識すると良いです。

最大酸素摂取量や乳酸耐性、乳酸処理能力を高める目的で取り入れていきましょう。

③ 2000×5(Tペース)

ある程度のスピードに余裕をもって維持することを意識したメニューになります。

疾走距離や時間を長めにとり、余裕をもった設定タイムにする方が良いです。

乳酸処理能力の向上や長めの距離への土台づくりを目的に取り入れていきましょう。

インターバルで意識することは?

インターバルを実施する際に意識すると良い点を、重要度の高いものから順に紹介していきます。

以下のような視点をもってインターバルに取り組んでいきしょう!

週間走行距離に準じた練習量

適切な練習量はペースごとに異なり、週間走行距離に準じた距離に設定すると良いと言われています。

その理由は、その人のトレーニングに対するキャパシティが週間走行距離によって大体わかるからです。

例えば、FRペースとRペースはどちらもスピード強化を目的としており、合計で週間走行距離の5%程度にしてください。

また、TペースやIペースと織り交ぜてトレーニングすることで、それぞれの効果を複合的に鍛えていくこともオススメです。

疾走距離とレストの決め方

FRペースとRのペースは、スピード強化が目的のため、疾走距離を基準に決めると良いです。

設定に余裕がある場合はレストを変えず、ペースを速くする方が効果的と言えるでしょう。

一方で、IペースとTのペースは、負荷をかける時間が目的のため、疾走時間を基準に決めると良いです。

設定に余裕がある場合はペースを変えず、レストを短くする方が効果的と言えるでしょう。

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