あなたはダイエットの際に意識しておこなっていることがありますか?
一般的なランナーの中にも、ダイエットを目的にランニングを始めた方は多いと思います。
- ダイエットの際に意識すると良いことはありますか?
- どのような運動をすると効果的ですか?
- 食事の際に工夫することはありますか?
この記事では、こんな質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいけば、ダイエットに必要な基本的知識や効果的なダイエット方法を知ることができます。
まずは必要な知識を学び、より効果的なダイエットを楽しみましょう!
ダイエットとは?
まず、ダイエットという言葉は、非常に誤解されやすい言葉です。
「痩せること」というイメージが強いかもしれませんが、それはダイエットではありません。
- ダイエットの意味
- 一般的なイメージ → 「痩せること」「体重を減らすこと」
- 本来の意味 → 「健康的な生活習慣」「健康的な食事」
つまり、ダイエットで最も重要なのは「健康的になる」ということです。
「無理な運動」や「過度な食事制限」はダイエットの本来の意味からは外れてしまいます。
食事制限も必要かもしれませんが、ただ単に「体重を減らす」ことを目的にしてはいけません。
ほとんどの人にとっては「食事量とバランス」を考えることで十分です。
「健康的な生活習慣」や「健康的な食事」がダイエットだということは忘れないでくださいね!
ランナーにおけるダイエット
ランニングは「健康的な生活習慣」ですが、健康を害すほど走るのはダイエットとは言えません。
速くなるためには過度に身体を追い込むことも必要だと思う方も多いですが、それは間違いです。
パフォーマンスを上げるため重要なのは「疲労」ではなく、「回復」することです!
チェックポイント
ランナーは「身体が必要とする栄養素」を摂取することを心がけましょう!
このようにダイエットという考え方は、ランナーにも非常に重要な要素と言えます。
「痩せること」や「体重を減らすこと」を目的にランニングを始めた方も多いと思いますが、「健康的になる」ことの先に「余分なものが減る」ということを忘れないでください。
「健康的な運動と食事」があって初めてダイエットとして成立しますからね!
ダイエットにおける3大要素
まずは、ダイエットを始めるにあたって最低限必要な知識をつけておきましょう!
ダイエットを効果を上げるには、3つの要素を意識する必要があります。
ダイエットの3大要素
- 摂取カロリー
- 消費カロリー
- 基礎代謝
この3つの要素について、必要な知識や注意点を簡単に紹介していきますね!
これらのバランスを意識し、より効果的なダイエットにつなげていきましょう。
① 摂取カロリー
摂取カロリーとは、飲食等で摂取するカロリーの総量のことを指します。
ダイエットでは摂取カロリーを抑えることが重要ですが、それも過度であってはいけません。
摂取カロリーを抑えすぎると基礎代謝が悪化し、太りやすい身体になります。
ランナーは特に、身体に必要な栄養素を意識的にバランスよく摂取することを意識しましょう!
② 消費カロリー
消費カロリーとは、日常生活や運動等で消費するカロリーの総量のことを指します。
ダイエットでは消費カロリーを増やすことも重要ですが、これも適度におこないましょう。
無理な運動は身体の不調や怪我に繋がるため、継続できる範囲で運動量を増やしていきましょう!
ランナーは特に、急に練習強度や走行距離を増やしすぎないことが重要ですからね。
③ 基礎代謝
基礎代謝とは、寝ているだけでも消費する最低限必要なカロリーの総量のことを指します。
基礎代謝で消費されるカロリーは、生命活動に最低限必要なカロリーです。
摂取カロリーがこれを下回ることは特に危険ですので、注意して下さいね。
また、基礎代謝は「身長」「体重」「年齢」をもとにおよその値を計算することができます。
以下の表を参考に、自分のおよその基礎代謝量を覚えておくと良いですよ!
基礎代謝量 | 12歳~14歳 | 15歳~17歳 | 18歳~29歳 | 30歳~49歳 | 50歳~69歳 |
---|---|---|---|---|---|
女性 | 2,400kcal | 2,300kcal | 1,950kcal | 2,000kcal | 1,900kcal |
男性 | 2,600kcal | 2,850kcal | 2,650kcal | 2,650kcal | 2,450kcal |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会報告書」
3大要素への効果的なアプローチ
先ほど確認した3大要素に、どの順番でアプローチすると効果的かを紹介していきます。
この優先順位を間違えると、逆効果になってしまうかもしれませんので注意して下さいね!
意識すべきポイント
- 消費カロリーを増やす
- 基礎代謝を増やす
- 摂取カロリーを減らす
それぞれのポイントや重要度を間違えないように、しっかり確認していきましょう!
① 消費カロリーを増やす
ダイエットで一番最初に意識することは、少しでも「消費カロリーを増やす」ことです。
消費カロリーを増やすためには、ランニングなどのスポーツを習慣化することが良いでしょう。
ウォーキングやストレッチなどの軽い運動でも効果はありますので、少しずつ増やしていくことが重要です。
- 消費カロリーの計算方法
- 体重60kg の人が 10kmのランニングをする場合
→ 60 × 10 = 600kcal のエネルギーが消費される
このように、自分の体重と走った距離を掛けるだけで、大体の消費カロリーが計算できます。
消費カロリーの計算が非常に簡単であることも、ランニングがダイエットに向いている点です。
まずは、消費カロリーを増やすための習慣を少しずつ取り入れることを意識しましょう!
② 基礎代謝を増やす
「消費カロリーを増やす」ことと同時に進めたいのが「基礎代謝を増やす」ことです。
基礎代謝を向上させると、運動量にかかわらず消費カロリーを増やすことが可能になります。
この基礎代謝を向上させる方法として効果的なのは、筋肉量を増やすことです。
- 物理の基本法則
- 重たいものを動かすときの方が、大きなエネルギーを必要とする
筋肉の量が増えると、日常生活で消費するエネルギーの量も増えるわけですね!
ランニングなどの運動を継続するだけでも筋力は自然につき、基礎代謝も増えていきます。
筋力トレーニングも取り入れると、より効率的なダイエットにつながりますからね!
③ 摂取カロリーを減らす
ダイエットの最終的な方法として「摂取カロリーを減らす」ことも必要になるかもしれません。
- 摂取カロリーを減らす際の注意点
- ・摂取カロリーが基礎代謝で消費されるカロリーを下回らない
・栄養バランスを崩さないようにカロリーを減らす
基礎代謝を下回ると、痩せにくい体質になるだけでなく、身体に不調を感じることが多くなります。
また、「油物は高カロリーなので、取らないようにしましょう」ということもよく聞きます。
しかし、油も健康的な身体を維持するために必要な栄養素なので、摂取量やバランスが重要です。
好きなものを食べられないと長続きもしないし、健康がダイエットでは最も重要ですからね!
運動において意識するポイント
次は、運動する際にダイエット効果を高めるポイントを紹介していきます。
運動において意識するポイント
- 食事前に運動をする
- 筋トレとジョギング
これらを実践すると、ただ運動するよりも効果的にダイエットにつながります。
それでは、体脂肪の燃焼効果を高める工夫を具体的に確認していきましょう!
① 食事前に運動をする
まず、ダイエット効果が最も高いのは「食事の前」や「空腹時」に運動をおこなうことです。
そもそも人が空腹を感じる理由は、血糖値が下がってくることが主な原因であり、それは血液の中の糖分が少ない状態にあるということです。
このような状態で運動をすると、運動に必要なエネルギーを身体に蓄えられている脂肪などから生み出そうとします。
つまり、同じ運動をするにしても「食事の前」や「空腹時」に運動をおこなった方が余分な脂肪を落としやすいということです。
- 血液中の糖分が多く、体脂肪が燃焼しずらい
- 消化を妨げるため、内臓に負担をかける
このような理由から食後の運動は、あまりオススメしていません。
有酸素運動は30分以上続けた方が効果が高いと言われる理由も、確実に体脂肪を燃焼させるまでの時間を確保するためです。
食事前や空腹時こそダイエットのチャンス!!だということを意識しましょう。
② 筋トレとジョギング
ダイエットに効果的なトレーニングの組み合わせでオススメなのは、筋トレとジョギングです。
筋トレは無酸素運動、ジョギングは有酸素運動として代表的なトレーニングです。
なぜこの組み合わせがダイエットに効果的なのかをお教えしますね。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
筋力トレーニング | 筋力がつきやすい 短時間で糖分を消費する | 運動を長時間継続しにくい |
ジョギング | 脂肪が燃焼しやすい 運動を長時間継続しやすい | 糖分を消費するのに時間がかかる |
筋トレは筋力がつき、血液中の糖分を多く消費するため空腹状態をつくりやすいです。
また、ジョギングを継続すると、脂肪を燃焼しやすい体質に身体が変わってきます。
つまり、筋トレで血液中の糖分を消費してからジョギングをおこなうことで効率的に脂肪が燃焼するということですね!
具体的な時間について詳しく知りたい場合は以下のリンクを参照してください。
参考文献:人の筋肉と運動と健康
③ ダッシュとジョギング
先ほどの「筋力トレーニング」の代わりに「ダッシュ」をしてから「ジョギング」をするという場合でも効果的なダイエットにつながります。
「ダッシュ」も「筋力トレーニング」と同様に無酸素運動であり、下半身を中心に使った全身運動であるため非常に効果的なトレーニングです。
ただし、「ダッシュ」は非常に高負荷なトレーニングであるため、「筋力トレーニング」よりも故障に繫がる可能性が高く、無理のない範囲で段階的に取り入れていくのが良いでしょう。
負荷の高いランニングをおこなった後のダウンジョグを長めにおこなうことも非常にオススメな方法です。
有酸素運動と無酸素運動について詳しく知りたい場合は、こちら↗️
食事において意識するポイント
次は、食事の際に意識すると効果的なポイントを確認していきましょう。
食事において意識するポイント
- 栄養をバランス良く
- タンパク質を多めに
- 食べる順番を意識する
これらを実践すると、より健康的で効果的なダイエットにつながります。
それでは、脂肪がつきにくくなる工夫を具体的に確認していきましょう!
① 栄養バランス良く
身体の健康状態を保つためには、栄養のバランスが重要です。
トレーニング後は特に、タンパク質やビタミン、ミネラルも必要になります。
まずは、できる限り栄養バランスを意識した食生活を送りましょう!
- 必要な栄養素と食品
- ①タンパク質 → 肉、魚
②炭水化物 → 米、
③ビタミン・ミネラル → 野菜、果物
栄養バランスを気にせず食事をすると、好きな食べ物に自然と偏ってしまうものです。
タンパク質と炭水化物にビタミン・ミネラルは、最低限意識して食事しましょう!
- 「ごはん、汁物、おかず」のように少しでも品数を増やす。
- 同じ栄養素でも出来る限り幅広い食材から摂取する。
このような意識をもつだけでも、食事のバランスが偏りにくくなります。
「一汁三菜」や「3品以上」を基本と考えて、食事を摂ると良いでしょう。
タンパク質でも「豚と鶏」のようにいろんな種類の食材を摂ることが大事ですからね!
② タンパク質を増やす
タンパク質は大抵の場合、意識的に摂取しないと不足しがちな傾向があります。
普段の食事から、意識的にタンパク質を多く摂る工夫をしていきましょう!
- 「動物性」と「植物性」は大きく違い、「肉」と「魚」でも栄養素が違う
- 「鶏肉」は低脂質、「豚肉」は疲労回復に適したビタミンが豊富
このような特徴を意識しながら、幅広くの食材からタンパク質を摂るのがオススメです。
ただし、一度に多く摂取しても吸収できる量は変わらないので、毎回の食事から摂取することを意識しましょう!
「鶏、豚、魚」や「豆腐の味噌汁」など飽きずに食べられる工夫も大事ですからね。
- 摂取量の目安
- ・運動後には「体重1kgあたり0.6g」のタンパク質を摂取する。
・1日に「体重1kgあたり1.5g」のタンパク質を摂取する。
特にトレーニング後は、傷ついた筋肉の修復にタンパク質が多く必要になります。
血液中のタンパク質が少ないと、筋肉の分解も進んでしまうため気をつけましょう。
つまり、トレーニング効果を高めるには、できる限り早く摂取することも重要ですからね!
- トレーニング後30分以内を目安に摂取すると良い。
- 筋肉の修復には48~72時間程度の時間を要する。
参考文献:アスリートにおける最適なたんぱく質の摂取量、形態、タイミング
③ 食べる順番を変える
食事では、空腹時に摂取した栄養素の方が吸収しやすいという傾向があります。
つまり、食べる順番を変えるだけでもダイエット効果が変わるということです。
- 「タンパク質」や「ビタミン」など優先順位の高いものから食べる
- あまり蓄えたくない「脂質」や「糖質」は食事の後半に摂る
- 「汁物」や「野菜」を最初に食べ、血糖値を急上昇させない
最初は「豆腐サラダ」や「具沢山の味噌汁」などから食べるのがオススメですよ。
これらは少し意識するだけで十分なので、極端にやる必要はありませんからね。
また、夜は食べ過ぎないなど、食べるタイミングについても意識していきましょう!
ダイエットQ&A
Q:足が速くなるためには痩せた方が良いですか?
余分なものをうまく落としながら痩せることができれば、足が速くなる可能性はあります。
ただし、ただ単純に「体重を減らす」ことだけでは、逆効果にもなりかねません。
その理由は、体重を減らした結果、筋肉量が減り、足が遅くなる可能性があるからです。
つまり、大事なのは痩せることではなく、適切なトレーニングをおこなうことになります。
無理に痩せようとして、トレーニングの質が下がったら意味がないですからね!
ただし、体調管理の目安程度なら「ウェイトコントロール」は意識しても良いです。
なぜなら、体重が増えすぎると、ランニングが辛くなり、故障にもつながりやすくなります。
人にはそれぞれにあった「適正体重」というものもあり、自分が良いパフォーマンスを出せているときの体重は知っておくと良いでしょう。
ランナーは食事制限ではなく、きちんと練習し、それに応じて必要な栄養素をバランスよく摂取することを意識しましょうね!
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