あなたは、「ジョギング」というトレーニングを知っていますか?
ジョギングは、ランニング初心者が最も始めやすいランニングの方法です!
- ジョギングとは、どんなトレーニングですか?
- ジョギングでは、どんな力がつきますか?
- ジョギングで意識すると良いことはありますか?
この記事では、こんな質問にお答えしていきます。
この記事を読んでいけば、ジョギングの効果を高める方法、オススメの練習メニューなども知ることができます。
普段のトレーニングの中にジョギングを取り入れ、健康な身体を手に入れましょう!
ジョギングとは?
ジョギングとは、最も基本的で、最も重要なランニングの方法です。
まずは、「ジョギング」と「ランニング」の違いを比較しながら確認しておきましょう!
- ジョギングとランニングの違い
- ジョギング → 「余裕をもった軽めの」ランニング
ランニング → 走る速さに関係なく「走ること全般」
つまり、その人にとって余裕をもった軽めの負荷であれば、走る速さに関係なくジョギングということです。
効果的なジョギングをおこなうためには、ここが重要ですので覚えておいてくださいね!
軽めの負荷というのが分かりにくい場合は、以下のような状態をジョギングの目安としても良いでしょう。
- ずっと走っていられるくらいのペース
- 呼吸は上がるが、会話はできるぐらいのペース
- 練習後も身体がフレッシュな状態である
また、ジョギングは「ジョグ」や「ジョック」と言われることも多いです。
30分のジョギングを「30jog」と書くこともあるので覚えておきましょう!
ジョギングのメリット
より効果的なジョギングをおこなうためには、そのメリットを理解しておくことが重要です。
まずは、ジョギングのメリットから確認していきましょう!
ジョギングのメリット
- 長時間続けやすい
- 毎日継続しやすい
- 基礎体力の向上に適している
ジョギングは軽めの負荷でおこなうトレーニングのため、ランニング初心者には最も適した運動になります。
このようなメリットを意識しながらおこなうと、より効果を実感しやすいはずです。
最初のうちは無理のない範囲で、できるだけ長く、できるだけ毎日継続を目標にしましょう!
ジョギングの目的
次に、ジョギングを取り入れる目的(トレーニング効果)について確認していきますね。
ジョギングをする目的は、競技レベルなどに応じて変わりますので、以下の3つの例を参考にしてください。
ジョギングの目的
- ランニング経験の少ない人 → ランニングへの基礎づくり
- 走力向上を目指す人 → キャパシティの拡張
- 痩せたい人 → ダイエット
先ほども紹介した通り、ジョギングは「余裕をもった軽めの負荷」であることが重要ですからね。
それでは、それぞれの目的に合わせて、詳しく解説していきましょう!
① ランニングへの基礎づくり
ジョギングは、長距離ランナーにとって全ての基礎となるトレーニング方法になります。
特にランニング経験の少ない人は、このジョギングで走れる距離を徐々に伸ばし、ランニングに必要な筋力や心肺能力を高めていきましょう!
- 基礎づくりの目安
- A:60分または10kmが余裕をもって走り切れる
B:30分または5kmが余裕をもって走り切れる
まずは「B」を目標にし、それが達成できたら「A」を目標にすると良いでしょう。
「A」と「B」を交互に毎日継続できるくらいになれば、基礎づくりとしては十分です。
例えば、インターバルトレーニングに代表される「トレーニングとしてのランニング」は、普段から運動をしていない人にとって、かなりハードなトレーニングになります。
この基礎づくりができていない状態でハードなトレーニングをおこなうことは、怪我につながりやすいだけでなく、その効果自体も少なくなってしまうためあまりオススメしません。
② キャパシティの拡張
ランニングの基礎づくりができ、ハードなトレーニングをおこなえるようになってからもジョギングが大切であることに変わりはありません。
走力を向上させるためには、トレーニング量や質を高めながら、身体のキャパシティを徐々に拡張していく必要があります。
ジョギングは低負荷で長く続けられる運動であるため、怪我のリスクを最小限にしながらキャパシティを拡大していくのに最適です。
- ウォーミングアップやクーリングダウンで身体の調子を確認する
- トレーニング強度に応じて、トレーニング量を調整する
- ランニングフォームの修正をする
このように「ジョギングという基礎を拡張していくことで、強度の高いランニングにも耐えうる身体をつくる」という視点でトレーニング計画を立てていくと良いでしょう。
トップランナーでも、トレーニング内容の半分以上をジョギングに費やしていますので、ランニングの準備としてのジョギングは欠かせません。
また、ハードなトレーニングの後は、回復に専念するのが重要であるため、ジョギングが最も適切なトレーニングになってきます。
③ ダイエット
ジョギングは低負荷で長く続けられる運動であるため、ダイエットに最適な運動です。
ダイエットで最も重要なのは「筋力の向上」や「脂肪を燃焼しやすい身体」のような体質改善です。
そのためには長期的に続けられるジョギングや筋力トレーニングが最適なトレーニングとなります。
- 痩せようという思いが強すぎ、頑張りすぎて短時間で終わる。
- いきなり長い距離を走って、関節や筋肉を痛める。
ダイエットを目標に走り始めたときは、このような失敗例がよくみられます。
「長く続けられ、継続しやすい」というジョギングのメリットが失われてしまっては意味がありません。
「頑張るランニングよりも、余裕をもったジョギングの方が良い」という意識で取り組みましょう。
まずは、ジョギングで走れる時間を徐々に長くし、その後に速めのランニングに移行すると、体質改善などの効果も高まりますよ!
ジョギングで意識すべきポイント
これまで述べたように、ジョギングは全てのランニングの基本になります。
最も基本的なトレーニングだからこそ、何を意識しておこなうかが重要です。
ジョギングを継続するうえで意識して欲しいポイントを3つ紹介しますね!
- ペースを決めない
- 毎日継続しても疲労が蓄積していかない
- ジョギングだけでは、走力は向上しない?
これらのポイントは、記録の向上を目指す人にも重要なポイントですよ。
それでは、それぞれの項目について詳しく確認していきましょう!
① ペースを決めない
ジョギングではペースを決めず、体力やその日の調子に応じて走ることが重要です。
「1kmを〇分のペースで走る」のように明確な数値で決めることは、あまり意味がありません。
具体的なペースだと「体力がない人には速く、体力がある人には遅すぎるペース」になってしまうからです。
「具体的なペース」よりも「体力に応じたペース」を大事にしていきましょう!
- 疲労具合を確認する
- 身体の使い方を意識する
体力に応じたペースであれば「少しきつい」というような感覚を指標にするだけなので、その日の調子によって臨機応変に対応できるのがメリットです。
どうしても明確な基準が欲しい場合は、心拍数を計測できるランニングウォッチなどで自分の体力に応じた負荷を求めるのが良いでしょう。
② 毎日継続しても疲労が蓄積していかない
ジョギングの効果を高めるには、できるだけ長く、毎日実施した方が良いです。
しかし、無理をすると故障につながり、かえって継続することが難しくなってしまいます。
そこで、毎日継続しても疲労が蓄積していかないような工夫を取り入れましょう!
- 週に1日程度は完全に走らない日を設ける
- 長く走る日と軽めに終わる日を組み合わせる
- 速いペースで走る日と遅いペースで走る日を決める
このように上手く休養を取り、回復させる日と負荷をかける日を明確にするとトレーニング効果も高まります。
また、同じ負荷をかけない工夫によってフォームや使う筋肉も変わるため、疲労が溜まりにくいだけでなく走力向上にも最適ですよ!
チェックポイント
走る時間とペースを変えることで、故障のリスクを減らしましょう!
③ ジョギングだけでは、走力は向上しない?
ジョギングは長距離ランナーにとって非常に重要なトレーニングですが、ただ闇雲にジョギングをするだけでは記録の向上にはつながりません。
もちろんランニング初心者や競技歴が浅い人は、ジョギングだけでも記録が向上します。
しかし、ある程度の競技歴がある人にとっては、ジョギングは基礎体力の維持程度の効果しか望めません。
逆に言えば、それくらい強度の低いトレーニングがジョギングとも言えるでしょう。
- ランニングの強度を高める
- 筋力トレーニングをおこなう
- ランニングフォームを改善する
記録の向上には、ジョギングに加えて高強度のランニングを取り入れることが一般的です。
しかし、ランニングの強度を高めていっても記録が向上しなくなる時期があります。
そんな時は、様々なトレーニングに手を出し、さらに練習量を増やすケースも多いでしょう。
それで解決することもありますが、大抵の場合は逆効果になってしまいます。
でも実は、その問題を解決するヒントはジョギングの中にあることも多いのです。
早速ですが、そのヒントとなるアレンジ方法を紹介していきますね!
記録向上につながるオススメのアレンジ方法
ジョギング自体で走力が向上するためには、ジョギングの質を高めることが重要です。
全てのランニングの基本であるジョギングの質が高まれば、自ずと記録も向上していきます。
それでは、ジョギングの質を高めるオススメのアレンジ方法を3つ紹介しますね!
オススメのアレンジ方法
- ストレッチジョグ
- ドリルジョグ
- バリエーション
これらのアレンジはジョギングの効果を最大限に高め、記録の向上にも直結します。
記録が伸び悩んでいる人にもオススメですので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
① ストレッチジョグ
ストレッチジョグとは、ストレッチをおこないながらジョギングに移行し、身体の使い方を習得するトレーニングです。
ジョギングのような余裕をもった運動は、身体の動かし方や感覚を育成するのに最適です。
まずは身体の使い方を習得するためにストレッチジョグを活用していきましょう!
- 走り始めるといつも同じ箇所が痛くなる
- 身体のバランスが悪く、故障が多い
このような特徴がある人は身体の動かし方に問題があり、特定の筋肉がうまく使えていません。
どんな痛みでも適切なストレッチをおこなえば大抵の場合、痛みなく走れるようになります。
ただし、走り始めると動き自体が悪いので、すぐに痛みが出てきてしまうことが多いです。
ストレッチジョグを反復し、身体の使い方を身につけることを優先しましょう!
ストレッチのポイントについては、別記事でまとめていますので参考にしてくださいね。
② ドリルジョグ
ドリルジョグとは、ドリルをおこないながらジョギングに移行していき、フォーム改善を図るトレーニングです。
ジョギングのような余裕をもった運動は、正しいフォームを意識してコントロールするトレーニングに最適です。
効率の良いフォームを意識してリラックスして走ることで、ジョギングをより長く続けられ、ジョギングの質も高まります。
- 速く走ろうとして、頑張って走る癖がついている
- リラックスした走り方がわからない
このような特徴がある人はドリルジョグを反復し、正しいランニングフォームを身につけることを優先しましょう!
場合によっては、ジョギングの代わりにウォーキングを取り入れ、正しい姿勢で歩くことから始めるのもオススメです。
この場合も同様に、頑張って歩くのではなく、自然で無駄のない動きを意識しながら徐々に走りに近づけていきましょう!
ランニングフォーム改善のポイントについては、別記事でまとめていますので参考にしてください。
③ バリエーション
次にオススメなのは、ジョギングにできる限りバリエーションをもたせる方法です。
例えば、時間や場所に変化をつけることで「トレーニング効果が変わる」「リフレッシュできる」といった効果を期待できます。
毎日決めた時間や距離を走る方が継続しやすい人は、それでも全然構いません。
しかし、そのときの状況に合わせてバリエーションをもたせることも効果的ですからね!
- 時間に余裕がある時は、ゆっくり長く走る
- 疲労が溜まっているときは、やや速めで短く終わる
- アスファルトや芝生、上り下りの起伏
- 走る時間帯を変える
ジョギングは長い時間続ける運動のため、このような変化をできるだけつけた方がトレーニングの効率化になります。
単純に走る場所を変えるだけで、景色が変わってリフレッシュになりますよね。
特に効果を高めたい場合は、起伏があるコースでランニングフォームの改善や筋力アップに取り組むことがオススメです!
また、走る時間帯を変えると身体的負荷やダイエット効果も変わるので知っておくと便利ですよ。
オススメのメニュー
それでは、具体的なメニューをオススメ順に紹介していきますね!
これらの設定は、ある程度の競技力が高い人向けになっていますので、自分の実力に合わせてアレンジをしてください。
① 60jog+WS×5
ランニングフォームを意識したジョギングの後に、ウインドスプリントでスピードを上げて走るメニューになります。
長距離ランナーにとっては最も基本的なメニューであり、これを極めればそれだけで十分というトップランナーもいるくらいです。
ジョギング時間を長くすることで持久力を向上させ、WSを増やすことでスピードを強化するといったようにアレンジしやすい点でも優れています。
また、WSを前後に入れることで、ジョギングの効果自体も向上させることができますよ!
ウインドスプリントについては、別ページでまとめてあるのでぜひ読んでみてくださいね。
② LSD
LSDとは「Long Slow Distance」の略でゆっくり長く走るトレーニングです。
ここでは「90分〜150分程度走るジョギング」として捉えてください。
- ゆっくりと走る → 長時間走ることが可能
- 自然と歩幅が狭くなる → フォームの無駄を省く
- 接地時間が長くなる → 足の筋力や腱の強化を図る
このように、長時間走ることに耐えうる足づくりも大きな目的のひとつであり、マラソンに挑戦する人向けのトレーニングとも言えます。
ただし、ペースはゆっくりでも、ピッチが遅くなりすぎないように注意しましょう。
また、1度に走る距離を週間走行距離の30%未満にし、1~2週間に1度実施する程度で充分ですからね。
③ ダウン20jog
高強度のトレーニングをおこなった後は、20分程度のジョギングをおこないましょう。
筋肉に刺激が入った後におこなうダウンジョグには、フォームの改善や乳酸処理能力の向上など通常のジョギング以上の効果が望めます。
また、一般的なクールダウンは10分程度ですが、20分以上おこなうことで筋肉の緊張をほぐし、疲労回復を促しましょう。
ただし、疲労が溜まるほどのジョギングをおこなう必要はありません。
大抵の人はクールダウンが短く、不十分なことが多いので、たまにはダウンジョグを長めにとることでその効果を実感してみてくださいね!
さあ、ジョギングを始めよう!
さて、「ジョギング」の特徴やアレンジ方法について参考になったでしょうか。
ここまで読み進めてもらえている時点で、ジョギングの基本的知識は十分です。
あとは、これらを実践していく中で得られた「経験」を大事にして下さい。
ジョギングのペースや走行時間は、その人の体力や運動経験などで変わってきます。
理想のランニングフォームなども意識しつつ、自分の感覚を磨いていくことが重要です。
それでは、様々なアレンジを楽しみながら、ジョギングを始めましょう!
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